
(真心タンクが甘い蜜でいっぱいです)






もはや懐古主義といっても過言ではない時代を背景としていますが、
まだ生まれてもいないこの時代を懐かしく思えてしまうのは何故なんでしょうね。
先鋭的なものが周りに溢れている今だからこそ、レトロで非効率で
人同士の絆が儚い1960年代という時代に温かみを感じてしまうのかもしれません。
青春時代の男女関係のいい意味での歯切れの悪さや、
友情の拙さで存分にノスタルジーな気持ちにさせてくれる。
感じ入るものが大きい作品でした。
くっつきそうになったと思ったらうまくいかないを
繰り返す作品ではありましたが、
そうそう筋書き通りにスッポリ納まるようなことは
ないんだよっていう、リアルさがある展開はありだと思いますね。
簡単に白黒つけれないんだっていう。
(それ系は先輩関連のエピソードで満たされましたし)
監督と音楽がカウボーイビバップコンビっつーことで、
どんなもんかなと身構えていましたが、期待に応えてくれました。
文化祭の2人のライブ、最終回のセッション、大変美味しゅうございました。
分かりやすいハッピーエンドじゃないけど、
ああ、この3人は何歳になってもずっと一緒なんだなと嬉しさを残してくれる
読後感の大変よい作品でした。
劇的でセンセーショナルな展開も設定もないけれど、
こんな気持ちになりたい人には是非お勧めですね。
ランクはAってことで。