
(張り詰めていた気持ちが溢れ出るこのシーンが一番だったかな)
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 第12話(最終回)の所感です。
古くからの伝承は異国間との交流を語ったもので、ラッパの音が戦争にいきり
立つ兵士たちを鎮めるという、なんとも某作品を臭わせる〆となりましたが
私が一番気になったのは、まとめ方が雑で唐突だという点です。

二国間の戦争に終止符を打つという、ものすごく大それたことをしているはずなのに
全くといって達成感や、カタルシスを感じない。
思うにこれは、今まで重ねてきたエピソード(〆のエピソードを除くと10話まで)が
ここに至るまでの道とするにはあまりに説得力に欠けていたせいかと。
こんな小娘たちが戦争の解決なんて、フィクションという
フィルターをかけても無茶すぎた。しかもその方法が小娘のラッパて。
鬼将軍的な人は住民を殺してでもいくと思ったのにあの体たらく。
国を守ろうっていうには積み重ねてきたものが浅すぎるんですよ。
部隊がある街を守るってのがこの作品の丈に合っていたと思います。
たぶんクライマックスであるところの軍隊がラッパの音を聞いて、
進軍をやめるくだりは気分が高揚するでなく急速に冷めていくのを感じました。
戦争というテーマを描くには、凄惨で残忍な目を覆いたくなるおぞましいものの
描写が少なすぎたのだと思います。
キャラクターの表情や、作画の質、音楽は悪くなかったのに
課せられているテーマが重荷すぎました。
ちゃんと国のことを憂慮する乙女たちにもしくは、そのような積み重ねがあった後に
やるべきまとめ方だった。隊長が鬼将軍に銃向けたときはどうしたのこの子!?
って頭抱えちゃいましたもの。

最終話の見所はクレハさんの泣き顔もそうですけど、多脚戦車の動きでした。
他は特にという感じ。
「アニメノチカラ」なんて題目で製作されている作品でしたが、
こんな作品には冠してほしくないですね。
えー、こっぴどく書きましたが、個々の萌えアニメとしてのエピソードの質は
悪くないと思うのでランクはBです。
ランクの説明は
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