
『個人戦予選?第7戦』

桃子「加治木せーんぱいっ」
加治木「……………」
桃子(あれ、気がつかない……わたし、消えちゃってるっすか)

桃子(それならそれで、好都合っす!)

桃子(無防備な加治木先輩の顔を、真正面から独り占めっす!)

桃子(ああもう、素敵すぎるっす、加治木先輩!)

加治木(ふふ、本当は気づかれているとも知らずに……
桃子の無防備な顔を独り占めだ)
---------------------------------------------------------

実況「個人戦予選、第7戦の出場選手たちが入場しました。
各選手の能力について、確認いたしましょう」
東横桃子(T) 6度目の局からステルスモード
天江衣 (Y) テンパイ時、ハイテイツモで和了することができる
場の支配(4回まで)で、他家がポン・チー不能になる
国広一 (M) 次ツモを他家の捨て牌一列目とすりかえることが出来る
一局につき1回まで、半荘全体で4回使える
井上純 (与) 鳴いた直後の捨て牌が無敵となり、
他家は鳴くことも和了することも出来ない。

実況「この対戦では、鶴賀学園の東横選手を中心に実況・解説を進めてまいります。
好カードとなりましたこの試合、藤田プロはどこに注目いたしますか」
藤田「天江衣のハイテイを警戒して、他家は鳴きに制約がかかることになるな。
一方で東横のステルスが発動する前にリードを奪っておかなければならない。
ステルスが掛かれば国広のすり替えも限定的になる。東場で勝負に来るだろう」
実況「ありがとうございました。まもなく予選第7戦の開始となります」
---------------------------------------------------------


東家:国広(M) 南家:東横(T)
西家:天江(Y) 北家:井上(与)
『東一局』親:国広 ドラ4ピン
<東横配牌>

・
・
・


桃子「リーチっす」

実況「先制のリーチは東横選手です!」
藤田「ステルスが発動する前にリードを取っておけば磐石だ。
他家はなんとしても抑えたいところだが」

井上「リーチだ!」

桃子「それっす」

桃子「リーチ一発ドラ1、5200っす」

井上「くっ…」

実況「井上選手が一発での放銃! 東横選手がまずはリードです」

---------------------------------------------------------
『東二局』親:東横 ドラ5万
<東横配牌>



実況「天江選手、一度目の場の支配を発動しました。
これで天江選手以外はポンとチーができなくなります」
藤田「南家がハイテイ順となるからな。
カンさえ入らなければ、ハイテイ牌は衣がツモることになる」
・
・
・

井上「リーチだ」

衣「むっ」
実況「井上選手、5順目でのリーチ!
他選手は慎重に打ちまわしていきます」
・
・
・

井上「ツモ」

井上「500・1000」

---------------------------------------------------------
『東三局』親:天江 ドラ1ピン
<東横配牌>

・
・
・


一「リーチ!」

「国広選手、牌すり替えからのリーチ!」
・
・
・

一「ツモ! 2000・3900!」
(編集注:画像撮り忘れ)
実況「軽快なツモ上がりで、国広選手がトップに立ちました!」

---------------------------------------------------------
『東四局』親:井上 ドラ南
<東横配牌>

・
・
・

実況「各選手動きなく、中盤に差し掛かろうとしています」

衣「ポン」


実況「天江選手、ここで場の支配を発動しました!」
藤田「衣がハイテイコースに入ったな」
実況「これに対して各選手、ハイテイに辿り着く前に和了できるでしょうか」
藤田「もしくはカンでツモ順をずらすかだ」

一「リーチ!」
実況「国広選手、13順目で牌すり替えからのリーチ!
果たして天江選手のハイテイを止められるのか!」
・
・
・


衣「ツモ! 1000・2000!」
(編集注:画像撮り忘れ。今回あと何枚か抜けてます。すみません)
実況「天江選手のハイテイツモあがり!」
藤田「ハイテイという役がある以上、
役なしテンパイからでもあがれる強みがあるな」

---------------------------------------------------------
『南一局』親:国広 ドラ4万
<東横配牌>

・
・
・

一「リーチ」

衣「りーちっと」
実況「親の国広選手が10順目のリーチ、天江選手がこれを追いかけます!
井上選手と東横選手、ここはベタ降りです」
藤田「下手に鳴いて衣にハイテイを回すわけにはいかないからな」
・
・
・
実況「両者ともあがれず、流局となりました」

---------------------------------------------------------
『南一局一本場供託2本』親:国広 3ピン


実況「対局開始より6回目の場となりました。
この局より東横選手、ステルスモードに入ります」
藤田「大きなマイナスもなくここまで来れたのは大きいな。親番も残っている」
実況「ステルスモードに入った東横選手がどのような麻雀を見せるか注目しましょう」
<東横配牌>


桃子(ここからは、ステルスモモの独壇場っすよ!)

・
・
・

衣「チー!」

実況「天江選手、鳴きでハイテイ順をずらし3回目となる場の支配を発動!
跳満確定の大物手をテンパイしています!」
藤田「ステルス牌が見えないのもお構いなしだな。
衣には絶対にツモれるハイテイ牌があるんだ」
・
・
・


桃子「それっす」

桃子「ロン。 タンヤオのみ、1000点っす」


実況「ここは東横選手のアガリです。
天江選手、ハイテイ牌まであと3順でした」

---------------------------------------------------------
『南二局』親:東横 ドラ4ソウ
<東横配牌>

・
・
・


桃子「リーチ」

桃子(わたしの手は、誰にも読めないっす)




実況「この東横選手のリーチに対して、打つ手はあるのでしょうか」
藤田「何にも見えない以上、安全っぽい気がする牌を切るほかにないだろう。
たとえ自分がテンパイをしたとしても、東横からのロンは出来ないし、
東横の捨て牌によってフリテンになる可能性もある」
・
・
・



桃子「ツモ。 2000オールっす」

実況「東横選手のツモあがり! これでトップに立ちます」

---------------------------------------------------------
『南二局一本場』親:東横 ドラ白
<東横配牌>


桃子(好配牌…ここで勝負を決めるっす!)
・
・
・

一「リーチ」
実況「国広選手、すり替えを使ってのリーチ!」

桃子(来たっすね……でもわたしが振り込むことは有り得ない。
数順もすれば、あなたはフリテンが怖くなって、
他家からロンをすることもできなくなる。
あなたは自力でツモる他にないっす)
桃子「ポン」
実況「東横選手、これでイーシャンテン」

井上「チー!」
実況「井上選手、鳴いて4ソウ切り!
東横選手、この牌を鳴けば發トイトイのテンパイとなりますが、
井上選手の鳴いた直後の捨て牌は、鳴くことが出来ません!」

井上「ポン! チー!」
・
・
・

井上「ツモだ。 300・500は400・600」


実況「井上選手、3フーロからノミ手のツモあがりです」
藤田「これ以上東横に離されるわけにはいかないからな」

---------------------------------------------------------
『南三局』親:天江 ドラ7ピン
<東横配牌>

・
・
・

国広「ポン!」
・
・
・

国広「ツモ! 1000・2000!」

実況「国広選手、これで東横選手と差のない2位となります」
藤田「鳴いて手を進めれば、同順内でない限りフリテンにはならない。
ステルス対策としては効果的だな」

---------------------------------------------------------
『南四局』親:井上 4万
<東横配牌>

・
・
・

井上「リーチだ!」

実況「ラス親の井上選手、10順目で満貫確定のリーチ!
ここはツモにかけるのでしょうか」
藤田「或いはフリテン覚悟でロン宣言をするかもしれないな」
・
・
・

一「チー!」


実況「国広選手、ここで4回目のすり替えを使う!」
・
・
・

一「ロン!」


一「發中ホンイツ、8000!」

実況「決まりました!
国広選手がオーラスで逆転勝利!」

---------------------------------------------------------
実況「個人戦予選第7戦、トップを取ったのは…」

実況「龍門渕高校2年、国広一選手です!」

実況「藤田プロ、今回の対戦はいかがでしたか」
藤田「見ごたえのある良い試合だった。
それぞれに持ち味を生かした戦い方が出来たんじゃないか」
実況「ありがとうございました。それではまた次戦で、お会いいたしましょう」
---------------------------------------------------------
【対局後記】
1位 M氏(国広)
「やった、初勝利だー」
2位 T氏(東横)
「強いんだけど打っていて疎外感大。ステルスの醍醐味っす」
3位 Y氏(天江)
「南1?1は一ちゃんが和了らなければハイテイツモ四暗刻でした…。
強そうな能力だけど使い勝手がよくわらないので、
とりあえずハイテイルートに入ったら発動!という方針でやってみましたが、
点数に結びつきませんでした…。
前回の咲と同じく、やはり一ちゃんのすり替えと相性が悪かったと思います。
しかし僕の個人成績悪すぎますね。ここまでの対戦結果一覧が
『予選対戦表・対戦結果』カテゴリにあるので、よかったら見てみてください。
悔しすぎて長文になってしまいました。次は頑張りますよ!」
4位 与太氏(井上)
「盤面上では結構目だったんですが、点数に結びつかなかったなぁ。
でも井上はやっぱり楽しいです。相手をフリテンにさせる必殺の鳴きが快感。」