今日は最近のアニメの記事をお休みして、一昔前のアニメの紹介でも。
前期まで放送していた「デュラララ!!」と同じ原作者、同じ監督による2007年のアニメ
その名も「BACCANO! -バッカーノ!-」です。
お話は1931年、1932年、1933年のアメリカが舞台。時間軸を縦横無尽に駆け巡り、
数々の伏線、数多ある登場人物によって13話のお話が1つの物語として連結し
途切れ目の無い1つの映画を見ているような作品でした。
ここまでスイスイ見られるのはなかなか無いですね。
見終わって、その構成の「妙」にまず、胸が震えた。読後感がよすぎます。

えー、このアニメの特筆すべき点は、物語の視点変更が激しすぎるってこと。
第1話から登場人物が多いのはまあ、他のアニメでもそうなんですが、このアニメは立場が違う
視点からの描写が最初から6,7個はあったんじゃないでしょうか。それくらい忙しい。
しかも、突然時系列が1年先いったり、戻ったりと気合入れてみないと置いていかれること請け合いです。
ちょっとかいつまむだけでも殺人マニアや兄を探す妹、新聞社の編集、マフィアの若頭、死にたがりの女性、
などなどバラエティ豊かでとにかく忙しい。そしてそれに拍車をかけるのが、ザッピングですね。
要は同じ場面を違う人物の視点でもう1度描くってことなんですが、
ほんと続けて見ないとその仕掛けとか伏線に気付けないです。腰をすえて見ないと理解するのが大変。
マフィア同士の抗争があるので結構グロ描写が多いんですがそんな中でこのアニメの
軽快さを支えてくれている、主人公である2人組「アイザック」と「ミリア」。
「デュラララ!!」で新撰組の格好で出ていたあの2人です。
この2人のとにかく、能天気であっけらかんとしていて、抜けているところが大好き。
何事にも前向き。1のネガティブがあったら10のポジティブで押し切る!
笑い方が「HAHAHAHA!」って感じのいかにもアメリカンなノリの2人がこのアニメに
ゆとりと開放感と笑いを与えてくれてます。
こんな一見蚊帳の外な2人でさえも何らかの形で主軸のストーリー絡んでくるのが面白いところ。

アクション性の高いバトルシーンもさることながら、不死を題材にし時代を超越した因縁や悲哀、
絆なんかも描いたりして泣くところもある。
それでいてマフィアの仁義、殺人者達の異常さ、傲慢さ、残忍さをも娯楽として
描かれているのがすごい。
お約束も決して外さない、最後の最後まで息をのんだり、泣いたり、笑ったりできる
アニメでございました。
欠点をあえて言うのならば、人が死にまくるので血とか肉片がわりと出ること、
登場人物達の相関の把握が難儀なことと、多すぎることです。
なので、是非1話から13話まで一気に見ることをお勧めします。
休日を1日費やしても見る価値はありますよ。
アニメ見ていてよかったなと思える作品。未見の方は是非に。
2007年を代表するアニメだと私は思っています。
ランクはもちろんSランクです。
ランクの説明は
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